意外に間違っていることも多い、にんにく卵黄の情報。
渋谷DSクリニックの漢方薬剤師 井上和恵先生が、じっくりと解説いたします。
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にんにく卵黄にはどのような成分が含まれている?

にんにくの有効成分はアリシンというファイトケミカル

にんにくやねぎ、ニラなどの臭いのもとになっている香気成分が、アリシン(硫化アリル)といわれるファイトケミカル、すなわち植物由来の抗酸化栄養素です。
ファイトケミカルとは、植物が太陽光線や害虫などの“敵”から身を守るために作り出す化合物で、野菜や果物などに多く含まれます。
みなさんご存知のポリフェノールも、このファイトケミカルの一種です。
近年このファイトケミカルはさまざまな疾病リスクを下げる栄養素として話題となることも多く、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維に次ぐ“第7の栄養素”などと表現されるほど、注目されています。

このほかにんにくには、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、リン、有機ゲルマニウム、セレン、葉酸を含むビタミンB群、リジン、アルギニン酸、アスパラギン酸、ニンニクレクチン、モリブデンといった、非常に多くの栄養素を含んでいます。
アメリカ国立ガン研究所を中心としてスタートした「デザイナーフーズ計画」(ガンの予防に重要度の高い食品を推奨する計画)では、にんにくがそのピラミッドのいちばん上に位置づけられています。

にんにくと相乗効果を発揮する“完全栄養食品”

にんにく独特の臭いをマスキングする働きをする卵黄ですが、にんにくと卵黄を組み合わせた理由はその相乗効果にあります。
卵黄に含まれるビタミンB1は、にんにくの代表的有効成分のアリシンと結合すると吸収性が向上し、血液中に長時間とどまることのできるアリチアミンという成分に変性します。
このアリチアミンはビタミンB誘導体として、代謝に重要な働きをするビタミンB1をつくりだすのです。
通常ビタミンB1は体内への吸収率が低いのですが、活性持続型ビタミンともいわれるアリチアミンのかたちになると、その吸収率が100%近くにもなるといわれています。
あのアリナミンに含まれる成分や「にんにく注射」にも、このアリチアミンの類似成分が配合されています。
代謝が活性化されることにより疲労物質がたまりにくいカラダになり、エネルギーの産生能力もアップすると考えられています。

卵黄にはビタミンB群だけでなく、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE(トコフェロール)、ミネラル群、必須アミノ酸など多くの栄養素が含まれていますが、卵黄の特徴的成分である“レシチン”も重要な働きを持っています。
このレシチンは細胞膜や細胞の核の中にある物質ですが、毎日新しい細胞を作り、必要な栄養素を取り込み、不必要な物質を排出するといったコントロール役を担っています。
したがってにんにくと卵黄の組み合わせは、単に臭いを押さえる目的だけではなく、成分同士の相乗効果を狙ったものであるといえるのです。

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