健康管理

山で遭難した人がチョコレートを食べて生きのびたという話を聞いたことがありませんか?チョコレートはパワーと気分を充実させる元気印の食べもので、色々な実験からチョコレートの成分や香りが集中力や注意力、記憶力を上げることが人の脳波や学習実験から確かめられています。
また、チョコレートを食べたほうが、陸上競技の「ヨーイ~ドン」からスタートまでの反応時間が短くなることも分かっています。
チョコレートの中に含まれている成分で、頭をスッキリさせたり記憶力を助けたりする成分をいくつかご紹介しましょう。
■テオブロミン
大脳皮質を刺激し、集中力、記憶力、思考力を高め、やる気を出してくれます。テオブロミンはカフェインの仲間ですが、カフェインに比べて興奮作用がずっとマイルド。また、自律神経を調節する作用がありリラックス効果もあります。
■レシチン
脳神経細胞の間の連絡をさかんにすることで、脳は活性化します。
その際に必要とされる重要な神経伝達物質が脳神経細胞の中で作られるアセチルコリン。これを作り出すために必要なのがレシチン。チョコレートにはこのレシチンが多く含まれています。そのため、ボケ防止に効果があるといわれています。
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■ブドウ糖
約六十兆もの細胞でできている私たちの脳はとっても食いしん坊。
脳の重さは体重の約2%に過ぎないにも関わらず、消費エネルギー全体の20~30%を使ってしまいます。その脳にとって唯一の栄養素がブドウ糖。その上、脳にはブドウ糖を蓄える機能がありません。だから、脳の働きを良くするためにはブドウ糖を補ってあげなくてはいけません。ブドウ糖は脳を働かせるためのエネルギー源となるばかりか、脳の神経伝達物質・アセチルコリンの材料ともなります。脳の記憶力の回復にブドウ糖がいいことも分かっています。
■香り成分
チョコレート特有の香気成分にはフェニルアルデヒド、ジメチルピラジン、フェニルメチルヘキサナールなどがあります。これらには中枢神経系に作用して集中度を向上させる作用があり、注意水準を向上させることが認められています。
■ビタミン、ミネラル類など
チョコレートに含まれるビタミンEやナイアシンなどのビタミン類やカルシウム、マグネシウム、亜鉛、リンなどのミネラルも脳の代謝に必要な栄養素です。また、カテキンやアントシアニンなども脳血管内で抗酸化作用を発揮し、ボケ予防に効果があるといわれています。
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■食物繊維
人間の健康を守るために欠かせないのが食物繊維。日本人に大腸ガンが増えた原因のひとつとして食物繊維の不足が挙げられています。
チョコレートは食物繊維が豊富な食べ物で、50gの板チョコ1枚に約2gのが含まれています。カカオ豆の食物繊維の特徴は、ほかの食材にはあまり含まれていないリグニンが約半分を占めていること。リグニンは便通を良くし、高血糖、高脂血症、高血圧などを防ぐ手助けをしてくれます。これが大腸がんの予防に効果があるといわれています。
【カカオ豆に含まれる4種類の食物繊維】
【食物繊維が含まれる割合の比較】
がんや動脈硬化などさまざまな病気の原因といわれる活性酸素。その働きをおさえると注目されているのがポリフェノール。ポリフェノールは赤ワインにも多く含まれていますが、チョコレートにはそれよりもはるかに多量のポリフェノールが含まれています。それがカカオポリフェノールです。生活習慣病であるガンや動脈硬化の防止にもチョコレートが効果的だといわれているのはそのためです。
ポリフェノールとはもともと植物に含まれているもので、共通の構造を持つ化合物のグループをひとまとめにした呼び方です。とくにカカオ豆に含まれているものを、「カカオマスポリフェノール」とか、「カカオポリフェノール」と呼んでいます。カカオポリフェノールを細かく調べてみると、カテキン、エピカテキンといった成分に分けることができます。
カカオ豆1粒に含まれているカカオポリフェノールは約14~15mg。
板チョコ1枚にはおよそ400mgのポリフェノールが含まれていることになります。
チョコレートの1人あたりの年間消費量が少ない国は胃がんの死亡者数が多く、多く消費する国は胃がんの死亡者数が少ないという、面白いデータがあります。
日本人が1人あたり1年間に食べるチョコレートの量はおよそ1.7kg。これは、50gの板チョコ約33枚分になります。一方、スイスの人が1人あたり年間に食べるチョコレートの量は何と約10kg。これは板チョコで約200枚分に相当します。
一人当たりの年間消費量が最も多いスイスと日本を比較してみると、スイスのチョコレートの消費量は日本の約6倍で、胃がんによる死亡者数はなんと約4分の1となっています。
がんの発生メカニズムにはまだ不明なところが多々残されていますが、カカオマスポリフェノールがガンを予防する効果があるのはもちろんのこと、さらにガン化した細胞にも直接働きかけて、ガン細胞の増殖を抑えこむ効果があることが分かっています。
胃の内側の粘膜が、内部から分泌される強い酸によって傷ついたために起こる病気、それが胃潰瘍。通常、胃の粘膜から出ている粘液によって胃の粘膜は守られていますが、その働きを阻害してしまうのが活性酸素です。カカオポリフェノールには活性酸素の働きを抑える効果があるので、胃潰瘍の予防に効果があるといわれています。
その効果は胃潰瘍の治療薬に匹敵するとさえ言われているほどです。
また、チョコレートやココアには、胃かいようや胃がんとの関連が深いピロリ菌や、重い食中毒で知られる病原性大腸菌O-157が増えるのを抑える効果もあります。そして、毎日ココアを飲むことで重症患者の炎症が早く治ることも確認されています。
花粉症、アトピー性皮膚炎など、近年増えているアレルギー疾患。
人間の身体は、体内に侵入してきた異物に対して、抗体と呼ばれるタンパク質を体内で作ることで守っています。しかし、再び異物が侵入してきた時に、抗体が過剰反応してしまうのがアレルギー疾患です。カカオポリフェノールには、この抗体の生成を抑制する働きがあることが分かっています。
マウスにカカオポリフェノールを与え、アレルギーに関する実験を行ったところ、アレルギーの原因となる活性酸素の過剰な働きが著しく抑えられました。また、チョコレートを人に食べてもらって同じ実験を行ったところ、マウスと同様に効果がみられました。
ミルクチョコレートやビターチョコレートなど、チョコレートには色々な種類がありますが、それをちゃんと選んで食べていますか?
チョコレートは用途に合わせて食べる種類を変えるほうが、より効果的です。
ブドウ糖やカルシウムの補給やエネルギーの補給には、カカオマスが十分に入ったミルクチョコレートがベスト。登山者や軍用の非常食としても親しまれているのがこのチョコレートです。ただし、空腹時に大量に摂取するのは避けて。体質によっては低血糖気味になり、気持ちが悪くなることも。十分気をつけて。
ダイエットを考慮する場合やカテキンやポリフェノールの補給には、ミルクと砂糖が少なめで、カカオマスの含有量が多いビターチョコレートを。ミルクチョコレートに比べると若干高価ではありますが、健康効果が高く◎。最近はカカオ98%含有のかなりビターなチョコレートも販売されていますが、大抵の場合、こういった商品の裏面にはその苦さからか注意書きがついています。