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弱点だらけ!変わらないペットフード業界の現状

ペット特集

弱点だらけ!変わらないペットフード業界の現状

寺井:ペットフードの追究を長年されている押川氏さんですが、ペットフード業界に深く携わるようになったきっかけとは?

押川氏:ずばり、ペットの病気です。私は小さい頃から動物が好きで、幼少期は犬を飼っていました。大人になってからはペットショップを経営していましたし、ずっと犬や猫のそばで生活をしてきたんですね。その中で気になったのが、ペットの泌尿器系・心臓循環器系の病気の多さでした。そして、一体何が原因なんだろうとあれこれ調べていくうちに、ペットフードに問題があることが分かってきたんです。そこで店をたたみ、自由に発言できる立場になって、これまでなかなか言えなかったことや出来なかったことを、ひとつずつ形にしていきました。これは私のペットフード業界に対する挑戦であり、ペットに対する保護でもありました。
本を出版したあとは、朝の10時から夜の8時まで電話がなりっぱなし。そのくらい反響が大きかったですね。

寺井:1994年に最初の書籍を出版されてから15年ほどたちましたが、現在のペットフード業界はどのように変わりましたか?

押川氏:そう大きくは変わっていませんね。私の書いた本が、今の「ナチュラルブーム」という現象の発端を作ってしまったのかもしれませんが、言葉のあやを上手に利用されてしまったような気がしています。「ナチュラルとは何ぞや?」という話ですよね。

寺井:「新ペットフードにご用心」を書かれたのはそうした影響を考慮してのことだと本にもありましたね。

押川氏:ペットのナチュラルブームがどんどん主流になってきましたからね、一度鉄槌を加えておかなければと。自分の責任は自分でとらなきゃいけないなと思ったんですよ。

寺井:最近はペット用のサプリメントも盛んに流通していますよね。

押川:実際に有効性のデータが出ているものは、国内にはほぼないと言っても過言ではありません。イギリスを中心としたハーブに慣れ親しんだ社会なら経験測があるので別ですが、日本の場合はそうではありません。単純に、製品のファッション性や独自性を出すためにやっているだけだと思いますよ。

寺井:人間だって、日本人にはあまり食歴のないハーブを安易に使うのには抵抗がありますよね。評議会でも食歴のないハーブを使ったサプリメントに関しては安全性が確認できるデータを提出していただくようにしています。

こだわりがいっぱい!マイティウェーブのフードの秘密に迫る!

押川:私がペットフードショップ「マイティウェーブ」で作っているドックフードは、菌を十分に死滅させるために約120度で熱しています。そこから強制的に温度を下げるようなことはせず、ゆっくりゆっくり二昼夜かけて冷まします。そして、加熱処理の過程でなくなってしまったビタミン類を補うために、製品の形を作った段階でビタミンとミネラルの混合水溶液をかけ、それを自然乾燥してパッケージに詰めています。ビタミンの含有量はAAFCO(米国資料検査官協会)の基準値の約2.5倍~3倍は入っています。なぜなら、保存によってビタミンが消費されてしまうからです。みなさんAAFCOの基準について色々言われますが、あれはペットフードとして満たすべき最低基準だと考えたほうがいいですね。

寺井:確かに、食品ですから徐々に劣化しますものね。製品として出来たがった時点での栄養成分分析は行っているのですか?

押川:もちろん行っています。製品として出来上がったものの栄養成分を調べておかないと意味がありませんからね。どのフードにどのくらい栄養が含有されているかなど、詳しくはぜひカタログで見ていただきたいですね。

寺井:熱処理法や栄養成分以外にこだわっていらっしゃる点はありますか?

押川:原材料には特にこだわりがありますね。食べ物は素材を目で確認するものですが、その盲点をついたのがペットフード。特に缶詰は練り製品ですから、色々なものを入れて練ってしまうと何が入っているのか分からなくなってしまいます。だから、単一の原料で全部素材が分かるものにしています。 日本の農産物の約70%は輸入なので、全ての原料に関して現地に赴いて調べるというのはさすがに不可能ですが、その原料を扱っている業者がどういう姿勢で作っているかを調べて、私自身が信頼できると判断したところの原料のみを選んで仕入れています。
それから、ドライフードには魚の脂を使っているところも重要なこだわりですね。動物性たん白は尿結石や腎臓結石の原因をつくりますので、動物の脂肪は一切加えません。その代わりに血中でコレステロールにならない魚の脂をつかっています。
ペットも人間と同じ哺乳類ですから、当然と言えば当然の配慮ですけれどね。

寺井:最近はペットフードに関する情報が多すぎて、消費者は何を選べばいいか分からな くなっているようですが。

押川:メーカーは製品を売りたいために次から次へと情報を出すので、消費者が混乱してしまうのです。たとえば、さもたくさんの種類を出しているように見せかけ、他社との差別化を図ったりするんですね。だから、ほんの少し中身を変えただけの成犬用、老犬用などのフードに惑わされないようにしてほしいですね。 ペットフードに関してあれこれいう専門家は沢山います。しかし、それもどうなのかなと思います。私はペットフードの製造過程のすべてを知っているわけですが、そういったことを知らない人たちが口出しするのはすこし違う気がしますね。

「マイティウェーブ」から「カフェ・ボナペティ」へ、継承される安心安全ペットフード

寺井:押川さんが「マイティウェーブ」で作られているペットフードは、製品の企画から原料、製造過程にいたるまで、本当にすべてにこだわりを感じさせる製品ですね。そして、この製品と同じものを取り扱ってるのが白澤さんの「カフェ・ボナペティ」ということですね。 ところで、そもそもお二人の出会いというのはどんなものだったのですか?また、レシピ継承のきっかけというのは何だったのでしょうか?

押川:白澤さんがどうしてもやりたいと、何度も何度も訪ねてこられたんです。そのたびにお断りしていたのですが、あきらめる様子がまったくなくて。最終的には白澤さんの熱意に負けた、ってところでしょうか。(笑)

白澤:私が押川さんを訪ねるきっかけは、我が家の愛犬の大変身にあります。 私はゴールデンレトリバーを飼っているんですが、ある時押川さんのペットフードに出会い、与え始めてびっくりしたんです。犬特有の嫌な臭いが少なくなったんですよ。毛並みもフワフワ、毛ヅヤも大変良くなりました。その差は他の犬と比べても一目瞭然。フードを変えるだけでこんなにも愛犬が生き生きするなんて、本当に驚きました。
それに、食いつきも全然違いました。他のフードを与えるよりも、食べっぷりが格段に良かったんですよ。それで、「これだ!」と思ったんです。もう他の製品に変える気がしませんでしたね。 それでこの製品をもっと広めたいと思って、何度も何度も押川さんの所に通い続けました。(笑)

押川:白澤さんほどの情熱と誠実さがなかったら、商品取り扱いの許可はしなかったでしょうね。私はごく当たり前に、まじめに、ペットフードを作りたいだけで、お金儲けのために自分の製品を広めたいとは思っていませんからね。

白澤:私は押川さんの理念を壊さないように心がけ、犬であれども人と同じように食を楽しもうということは忘れないようにしています。人が食べ物のパッケージを見て選ぶように、犬も同じレベルで食べ物を選びたいはず、そう考えています。

押川:基本的に私の製品は未完品なんです。それはレベルの高い製品を提供するために、常に新しいレシピを考えながら生産しているからです。
そもそも、食べ物に完成品なんてないんです。食べ物とは本来おいしく頂くものなのですから。

白澤:その通りだと私も思います。非常に単純なことですが、良い素材を使って丁寧に作 れば、ペットは素直に反応してくれます。人間の私でもおいしそうだなぁと思うくらい、 本当においしそうに食べてくれるんですよね。

寺井:お二人は今後、このペットフード業界にどのようなことを望んでいますか?

押川:正直になること、でしょうか。ごく当たり前に、ちゃんとした素材を選んでペットフードを作っていって欲しいですね。犬や猫などのペットに限らず私たち人間もそうですが、健康を守るためには食べ物にもっと関心をもつべきでしょうね。

白澤:私も同じ意見です。やはり正直に、嘘をつかないということですね。これからは、「カフェ・ボナペティ」が疑心暗鬼になった飼い主さんたちの迷いを少しでも解消していければいいな、と思っています。

プロフィール

押川亮一

1947年生まれ。宮崎県出身。東京在住。大学卒業後金融機関へ。
1974年に独立。ペットショップ「ファミリーペット」主催。
母親の難病指定が引き金となり免疫療法を学ぶ。
1996「マイティ・ウェーブ」を立ち上げる。
特に食の問題点を追求し、苦痛のない自然治療をライフワークとして今日に至る。
著書に「ペットフードにご用心!」「獣医さんにご用心!」「愛犬がよろこぶ ワンワンごはん」「新・ペットフードにご用心!」

国産ペットフード・ペットの情報満載のサイト ~マイティ・ウェーブ~
http://www.mightywave.com

プロフィール

白澤 明子

 広島女学院大学生活文化学科秘書コース卒業後  東京海上火災保険株式会社(現:東京海上日動)勤務。  その後、(株)アドインターナショナル社長秘書を経て独立。  ネットショップをメインとしたメールマガジン執筆代行とホームページ制作を  しながら、ネットショップの売り上げアップのお手伝いをしている。  ペットフードショップに携わるようになった時に押川氏と出会い、同氏がプロデュース  したペットフードにほれ込む。押川氏の意思を引継ぎ、2007年6月に国産ペットフードの通販専門店 「ペットカフェ ボナペティ(カフェボナ)」を立ち上げ、ドッグフード、キャットフードを全国に向けお届けしている。

プロフィール

寺井まりこ

立教大学コミュニティ福祉学部卒業後、大学院では臨床心理学を学ぶ。その後、臨床心理士となり教育現場でのスクールカウンセラーとしての活動や、EAPにおける産業カウンセリングに従事。メディカルサプリメント指導士・食育指導士の資格を取得するなど、栄養指導の知識も有し、心身両面からのメンタルサポートをモットーに活動中。





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