怪しい健康情報の見抜き方

匿名性の強いインターネット情報に騙されないよう、情報の信憑性を問う体質を持とう・・・。
今や日本人の50%はインターネットを利用しているといいます。確かにインターネット上にはありとあらゆる情報があり、大変便利ではありますが、気がつかないうちに広告を読まされていることもあります。
ほとんどの情報はインターネット上で見つけることができます。病気や健康に関する情報もしかりです。医療・医学情報は医療機関などの他、健康食品の販売会社や民間療法関連のサイトも掲載しています。ただし、後者の場合、広告の一環として病気の解説をのせているため、中にはいい加減な情報もあるようです。
私は一般の人たちがこのような誤った情報に惑わされないようにインターネット上に「健康情報の読み方」と題したサイトを開いています。私のところにはこのホームページをご覧になった人たちから様々な質問が寄せられます。そこで気がつくのは、インターネット特有の宣伝方法が広まってきているということです。
健康食品を販売するサイトや特殊な治療法を宣伝するサイトの中には、体験談を紹介するだけではなく、誤った医学情報をのせていたり、今の医療に対する不安感をあおったりするところもあります。中でも掲示板を利用した広告は悪質です。
最近は患者自らが運営するインターネットサイトが増えてきています。そのサイトでは同病の人の参考となるように自分の病気に関連した様々な情報が公開されています。ちょっとした食事の工夫や生活上の注意点など、実際的な情報はわれわれ医療関係者にも参考になります。このような患者自身が運営するサイトでは掲示板を設けているところも多く、そこには誰でも病気について聞きたいこと困ったことを書き込むことができるのです。すると、何人もの同病の人がコメントを寄せてくれます。自分だけがその病気で苦しんでいるわけではないという気持ちになり、患者同士で連帯感が生まれる。このようなサイトは患者にとって貴重な存在です。
その掲示板に宣伝の書き込みをする人たちがいるのです。掲示板を読むのはほとんどが患者あるいはその家族です。糖尿病患者向けに宣伝したければ、糖尿病患者が運営しているサイトの掲示板に書き込めばよい。しかもそこに書き込むのに特別な費用はかからない。病気の人たちをターゲットとする健康食品、民間療法を宣伝する人たちにとってこれはきわめて効率のよい宣伝方法だ。しかし、単に商品の宣伝を書き込むのならまだしも、問題なのは患者やその家族を装って宣伝する輩のいることだ。「私の叔母は重症の糖尿病でした。ところが、知人の紹介で○○をすすめられました。私は健康食品など効くはずはないと思っていましたが、叔母は○○を飲み始めてからみるみる血糖が改善し、担当のお医者さんもびっくりしています。このような素晴らしい○○を糖尿病で困られている皆さんにご紹介します。ご興味ある方は△△にご連絡下さい。」このような具合です。
掲示板では匿名でも書き込みができる。本当に患者の体験なのか、それとも宣伝なのか確認のしようがない。インターネットは便利さばかりではなく、危険性もはらんでいるのです。
コンテンツ提供: 小内亨先生(おない内科クリニック)