怪しい健康情報の見抜き方


私は今まで、私の解説しているホームページやこのコラムで、健康食品の場合も「副作用」という言葉を使用してきた。先日ある健康食品会社から手紙をいただいた。その中に、以下の質問が書かれていた(分かりやすいように一部改変してあります)。
「通常食べ物の場合、それにより何らかの健康上の問題が起こってもこれを副作用とは呼びません。たとえば牛乳を飲むと下痢をする人もいるし、鯖などを食べると蕁麻疹が現れる人もいます。食物アレルギーという言葉はありますが、上記の下痢や蕁麻疹を食べ物による副作用と呼ぶことはありません。従って、牛乳など場合と同じく、健康食品で下痢をしたような場合、これを副作用といっていいものでしょうか?」
確かに健康食品は分類上は食品です。従って、型どおりに考えれば、健康食品により下痢をしようと発疹が出ようと、これを副作用とは呼ぶ必要はありません。実際、国民生活センターでは健康食品による問題が起こっても、これを身体的被害、危害などと表現し、副作用という言葉は用いません。
そこで、「健康食品と副作用(dietary supplement and adverse effect)」という言葉で検索してみるといくつかの論文が出てきました。どうも「健康食品の副作用」という言葉の使い方は私がオリジナルではなさそうです。
通常食品は栄養をとるために食べるわけであるが、その他に「おいしいから」、「食べたいと思ったから」、「おなかがすいたから」といった理由で食べます。(今でこそ、健康のために特定の食品を食べている人もいそうですが。)これに対し、健康食品は「おいしいから」食べるわけではありません。そこには「健康のため」、「病気の改善のため」、「足らない栄養を補給するため」など、はっきりした目的、あるいは健康や病気の治療によいのだという期待があります。これは薬に対する期待ときわめて類似しています。特に私が以前本コラムで薬効成分型健康食品という言葉を使用しましたが、これは通常食品としては摂ることのないものであり、成分にしろ役割にしろかなり医薬品と重なっています。健康に対して良い作用を期待してこのような健康食品を摂取したにもかかわらず、それに反する作用、たとえば下痢とか発疹が出てしまった、ということなら、薬と同様これを副作用と呼んでも良いのではないでしょうか。最終的に私はこのように結論しました。皆さんはどう思われますか?
コンテンツ提供: 小内亨先生(おない内科クリニック)