怪しい健康情報の見抜き方


皆さんは、健康食品にも副作用があることを知っていますか。確かに、「食品」という言葉が「全く副作用のないもの」という印象を与ます。
法律上は、口から飲食されるものは「食品」か「医薬品」かのどちらかであり、「健康食品」なる言葉は存在しません。最近の健康志向を反映して、1990年厚生省は医学・栄養学的に根拠のある食品を特定保健用食品としました。これに対し、JHFAによる健康食品の認定条件は成分、安全、衛生面の問題だけで、「医薬品」でないため、健康・病気に対する効果を科学的に証明する必要はないのです。したがって、副作用についてきちんと報告する義務もありません。しかし、上記のように健康食品の中には日ごろ食品として摂取することのないものも含まれれており、ものによっては副作用報告が報告されているのです。
健康食品の中で副作用報告が多いのものに、プロポリスがあげられます。プロポリスは、ミツバチが巣を殺菌、修理、防御するため、植物の樹腋などと唾液などの分泌物を混ぜ合わせた蜂ヤニです。通常市販されているものは、これを水やアルコール、グリセリンなどで抽出したものです。1991年厚生省が食品添加物に認可(健康補助食品扱い)し、日本でも販売されるようになりました。
プロポリスに関する論文を調べると390編も見つけられました。論文タイトルからみると、基礎的な実験では抗腫瘍作用、抗菌作用などが認められているようです。その論文の根拠を基に、多くの健康食品会社はいかにも病気の予防や治療に効果のあるかのような広告をだし、プロポリスを市販しています。しかし、プロポリスによる副作用についての論文は68編もありました。大部分は接触性皮膚炎ですが、中には重篤な肝障害を起こし、播種性血管内凝固症候群(DIC)までになった例も報告されています。又、200例のプロポリスによる接触性皮膚炎の報告例を集計し、アレルギーをおこしやすいことを指摘しています。
プロポリスについての基礎研究の結果から考えると、これは健康食品というより医薬品としてあつかった方がよいのではないかと思うのです。きちんとした臨床試験をすることにより、どのような疾患にどれくらい効果があるかがはっきりする。そうすれば、副作用の頻度、種類、程度もよりいっそう明らかとなるでしょう。された実績はないのです。
コンテンツ提供: 小内亨先生(おない内科クリニック)