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ビタミンB6

ビタミンB6って何?

Vitamin B6: What is it?

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Vitamin D: What is it?(ビタミンB6って何?)ビタミンB6って何?

●Vitamin B6: What is it?

ビタミンB6は、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンという3つの主要な化学物質の形状で存在する水溶性ビタミンです。

このビタミンは、ヒトの身体でさまざまに機能し、健康に不可欠です。

たとえば、ビタミンB6は、タンパク質代謝に関わる100以上の酵素にとって必要であり、また、赤血球の代謝にも不可欠です。

神経系統や免疫系統は、効率的に機能するためにビタミンB6を必要としており、また、トリプトファン(アミノ酸の1つ)をナイアシン(ビタミンの1つ)に転化するためにも必要です。

赤血球のなかにあるヘモグロビンは、組織に酸素を運びます。このヘモグロビンを作るために、ビタミンB6が必要です。

ビタミンB6は、また、ヘモグロビンによって運ばれた酸素量を増加させる助けもします。

ビタミンB6が欠乏すると、貧血になります。これは、鉄分不足による貧血に似ています。

免疫反応とは、感染と戦うさいに起こるさまざまな生化学的変化を説明する大まかな表現です。

カロリーやタンパク質、ビタミン、ミネラルは、直接、感染と戦う白血球の成長を促すことから、免疫防御にとって重要な成分です。

ビタミンB6は、タンパク質代謝や細胞の成長に関わっていることから、免疫システムにとって重要です。

ビタミンB6は、白血球を作るリンパ性器官(胸腺、脾臓、リンパ節)を良好に維持する助けをします。

動物の研究によると、ビタミンB6欠乏は、抗体産生を低下させ、免疫反応を抑制することがわかっています。

また、ビタミンB6は、血糖値を正常の範囲内に維持する助けもします。

カロリー摂取が低いとき、身体はビタミンB6を必要としています。ビタミンB6は、貯蔵した炭水化物や他の栄養をブドウ糖に転化し、正常な血糖値の維持を助けるからです。

ビタミンB6の不足は、こうした機能を制限しますが、十分に栄養を摂っている人は、ビタミンB6のサプリメントを摂取しても機能を向上させることはありません。

 

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What are the sources of vitamin D?(ビタミンDの供給源)ビタミンB6の供給源

●What are the sources of vitamin B6?

ビタミンB6は、強化シリアルや豆類、牛豚肉、鶏肉、魚などさまざまな食品に含まれ、果物や野菜のなかにも含まれているものがあります。

精選されたビタミンB6の供給食品表は、B6の幅広い供給源を示しています。

成人のビタミンB6推奨栄養所要量はいくら?

推奨栄養所要量(RDA)は、年齢や男女別における健康な人が必要とする栄養を十分に満たす一日の平均的栄養摂取レベルを指します。

1998年、成人に対するビタミンB6のRDAは、(ミリグラムで表示)
年齢 男性 女性 妊婦 授乳婦
19-50歳 1.3 mg 1.3 mg    
51歳以上 1.7 mg 1.5 mg    
全年齢     1.9 mg 2.0 mg
全国衛生および栄養調査(NHANES III1988-94)と個人別食品摂取に関する継続調査(1994-96 CSFII)の2つの全国調査結果によれば、ほとんどのアメリカ人の食事は、ビタミンB6の推奨レベルに達しています。

 

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Exposure to sunlight(日光にさらされる)ビタミンB6欠乏症はいつ起こるの?

●When can a vitamin B6 deficiency occur?

ビタミンB6欠乏症の臨床症状は、アメリカではめったに見られません。

しかし、高齢のアメリカ人の多くは、ビタミンB6の血中濃度は低く、最低もしくは最高に次ぐレベルのビタミンB6の栄養状態である可能性があります。

ビタミンB6欠乏症は、貧しい食事で多くの栄養が不足している人に起こります。

ビタミンB6の摂取が長期にわたって低いと欠乏症になり、その最終段階で症状が現れます。

ビタミンB6欠乏症の症状には、皮膚炎(皮膚の炎症)、舌炎(舌の痛み)、ふさぎこみ、意識障害、痙攣などがあります。

ビタミンB6欠乏症も、貧血を引き起こします。

こうした症状のいくつかは、ビタミンB6の欠乏だけでなく、さまざまな病状にも見られます。

医師にこうした症状を診断してもらい、適切な治療を受けることが大切です。

 

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Is there a Recommended Dietary Allowance for vitamin D for adults? (成人のビタミンD推奨栄養所要量について)欠乏症を防ぐために、どんな人がもっとビタミンB6を必要としているの?

●Who may need extra vitamin B6 to prevent a deficiency?

貧しい食事や長期にわたってビタミンB6の摂取が不充分な人は、ビタミンB6の食事からの摂取量を増加できない場合、ビタミンB6サプリメントの摂取が有益かもしれません。

飲酒常習者や高齢の人は、そうでない人々より、ビタミンB6の摂取が不充分になりがちです。そうした人々は、食事に偏りがあるかもしれないのです。

アルコール飲料も、身体のビタミンB6を破壊したり、失わせたりします。

ぜん息や心臓障害の治療剤テオフィリンを投与されている子供は、ビタミンB6のサプリメントの摂取が必要かもしれません。

テオフィリンは、身体のビタミンB6の貯蔵を減らします。また、テオフィリンが引き起こす発作は、身体のビタミンB6貯蔵の低さが原因ではと考えられています。

テオフィリンが投与されているとき、医師にビタミンB6のサプリメントの必要性について相談するべきでしょう。

 

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What are some current issues and controversies about vitamin B6?(ビタミンB6に関する最新の問題と論争について)ビタミンB6に関する最新の問題と論争について

●What are some current issues and controversies about vitamin B6?

ビタミンB6と神経系統

ビタミンB6は、セロトニン(哺乳類の脳、腸、血小板に生じ、血管などの平滑筋を収縮させる神経伝達物質の1つ)やドーパミン(中枢神経、網膜、交感神経節の重要な神経伝達物質:脳内で作用して動作や情動を調節する)などの神経伝達物質の統合のために必要です。

こうした神経伝達物質は、正常な神経細胞のコミュニケーションに必要です。

研究者たちは、ビタミンB6の状態と、発作や慢性的な痛み、ふさぎこみ、頭痛、パーキンソン病などのさまざまな神経的症状との関係を調査しています。

ふさぎこみや偏頭痛の症状を持っている人は、セロトニン濃度が低いことがわかりました。

しかし、これまで、ビタミンB6のサプリメントは、こうした症状を緩和する効果があるとは証明されていません。

ある研究によると、砂糖の錠剤はビタミンB6と同じくらい、経口避妊薬の少量摂取と関係がある頭痛やふさぎこみを緩和する可能性があることがわかりました。

過度の飲酒は、手足に異常な感覚を引き起こす神経障害になる恐れがあります。

貧しい食事はこうした神経障害の一因となりますが、ビタミンB6を含むサプリメント摂取が、この病気の予防となったり、危険性を低下させるかもしれません。

 

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Vitamin B6 and carpal tunnel syndrome(ビタミンB6と手根管症候群)ビタミンB6と手根管症候群

●Vitamin B6 and carpal tunnel syndrome

ビタミンB6は、ほぼ30年前に、まず、手根管症候群(過剰な手首の使用で手首の正中神経を圧迫し、手首や手に疼痛や筋力低下を起こす病気)によいとされました。

好評になった本のなかには、今も、手根管症候群の治療として、一日100~200mgのビタミンB6の摂取を推奨している本があります。しかし、科学的研究では、ビタミンB6の摂取が効果的であることは証明されていません。

医学研究所は、最近、成人の許容上限レベルを一日100mgに設定したので、手根管症候群の治療としてビタミンB6のサプリメントを多量に摂取している人は気をつけてください。

手根管症候群の治療にビタミンB6を過度に摂取し、その結果引き起こされる神経障害についての文献には、実証例が書かれています。

 

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Vitamin B6 and premenstrual syndrome(ビタミンB6と月経前症候群)ビタミンB6と月経前症候群

●Vitamin B6 and premenstrual syndrome

ビタミンB6は、月経前症候群(PMS)と関係のある不快感を緩和する治療法として人気が出てきました。

残念ながら、臨床試験では大した有益性を証明することができませんでした。

最近のある研究によると、砂糖の錠剤は、ビタミンB6と同じくらいPMSの症状を緩和するかもしれないことがわかっています。

さらに、ビタミンB6の毒性は、PMSのためにビタミンB6サプリメントを摂取する女性に見られます。B6のサプリメントを摂取する女性の数は、増加傾向にあります。

ある調査によると、PMSのためにビタミンB6サプリメントを毎日摂取している58人の女性のうち23人に神経障害が見られました。そうした女性のビタミンB6の血中濃度は、正常値を上回っていました。

PMSの緩和にビタミンB6サプリメントの推奨を支持する説得力ある科学的根拠はありません。

 

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Vitamin B6 and interactions with medications(ビタミンB6と薬物治療との相互作用)ビタミンB6と薬物治療との相互作用

●Vitamin B6 and interactions with medications

ビタミンB6の代謝に干渉する薬剤は、たくさんあります。

結核治療に使われる白色の水溶性結晶イソニアジドと、パーキンソン症候群などの神経系統の病気を治療するために使われるL-DOPA(レボドパ)は、ビタミンB6の働きを変化させます。

イソニアジドを摂取しているとき、ビタミンB6のサプリメントを定期的に摂取する必要性については、意見の相違があります。

急性イソニアジド中毒は、昏睡状態や発作を引き起こす可能性があり、それはビタミンB6によって改善されます。しかし、イソニアジドを投与されている子供のグループでは、ビタミンB6のサプリメントを摂取するしないにかかわらず、神経症状や神経精神病の事例は観察されていません。

イソニアジドが処方されているとき、ビタミンB6の推奨栄養所要量を100%補完するサプリメントの摂取を勧める医者もいます。通常、そうしたサプリメントの摂取により、ビタミンB6欠乏症の症状は十分に防ぐことができます。

イソニアジドを摂取しているとき、ビタミンB6のサプリメントを摂取する必要性について、医師と相談することが大切です。

 

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What is the relationship between vitamin B6, homocysteine, and heart disease?(ビタミンB6とホモシステイン、心臓病の関係について)

●What is the relationship between vitamin B6, homocysteine, and heart disease?

ビタミンB6や葉酸(ビタミンB複合体の1つ)、ビタミンB12の欠乏は、通常、血液中に見られるアミノ酸の1つ、ホモシステインの血中濃度を増加させる可能性があります。

ホモシステインの血中濃度の増加だけで、心臓病や脳卒中の危険因子になり得るという証拠があります。

それによると、ホモシステインの血中濃度が高くなると、冠状動脈が損傷したり、血小板と呼ばれる血液の凝固細胞が凝集して固まりやすくなります。

しかし、現在のところ、ビタミンでホモシステインレベルを低くすれば、心臓病の危険性が低下すると示唆する証拠は入手できていません。

ビタミンB6や葉酸、ビタミンB12のサプリメントが、心臓病を防ぐ一助となるかどうかを判断するために、臨床的介入試験が必要とされています。

 

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What is the health risk of too much vitamin B6 ? (過剰なビタミンB6摂取が健康に及ぼす害とは?)過剰なビタミンB6摂取が健康に及ぼす害とは?

●What is the health risk of too much vitamin B6 ?

過剰なビタミンB6の摂取は、手足の神経障害を引き起こす可能性があります。

この神経障害は、通常、ビタミンB6のサプリメントの多量摂取と関係があり、サプリメントの摂取を止めれば、症状は改善します。

医学協会によれば、「一日500mg以下の量で、神経障害が引き起こされるという報告がいくつかあります」。

先にも述べたように、医学協会の食品栄養委員会は、全ての成人におけるビタミンB6の許容上限レベル(UL)を一日100mgと設定しました。

「摂取がULを超えれば、副作用の危険性は高まります」。

 

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Selected Food Sources of vitamin B6(精選されたビタミンB6の供給源)精選されたビタミンB6の供給源

●Selected Food Sources of vitamin B6

2000年アメリカ人のための食事ガイドラインは次のように述べています。「食品には、それぞれ異なった栄養が含まれています。必要とする栄養が全て含まれているような食品は、1つとしてありません」。

以下の表にあるように、ビタミンB6はさまざまな食品に含まれています。

朝食用強化シリアル、サケやツナなどの魚、豚肉や鶏肉、バナナ、マメやピーナッツバターなどの食品、また、野菜の多くは、ビタミンB6の供給源です。

健康な食事作りについてのさらなる情報は、アメリカ人のための食事ガイドラインや食品ガイドピラミッドを参照して下さい。

ビタミンB6の供給源
食品 含有量(mg) %DV ※
すぐ食べられる100%強化シリアル、3/4カップ 2 mg 100
新鮮な皮つき焼きジャガイモ 0.7 mg 35
生のバナナ、Mサイズ一本 0.68 mg 34
缶入りヒヨコ豆、1/2カップ 0.57 mg 30
調理した皮なしの鶏の胸肉、1/2胸 0.52 mg 25
すぐ食べられる25%強化シリアル、3/4カップ 0.5 mg 25
インスタントの強化オートミール、1袋 0.42 mg 20
調理された豚の腰肉、赤身のみ、約85g 0.42 mg 20
調理された外ももの一部の赤身肉を使ったロースとビーフ、約85g 0.32 mg 15
調理されたニジマス、約85g 0.29 mg 10
乾燥して焼いたひまわりの種、約28g 0.23 mg 8
調理された冷凍のホウレンソウ、1/2カップ 0.14 mg 10
缶入りトマトジュース、約177ml 0.2mg 10
スライスした生のアボガド、1/2カップ 0.2mg 10
調理されたベニザケ、約85g 0.19mg 10
水煮缶の水切りしたツナの固まり、約85g 0.18mg 10
精製していないムギぬか、1/4カップ 0.18 mg 10
よく練られたピーナッツバター、2テーブルスプーン 0.15 mg 8
イギリス/イラン産くるみ、約28g 0.15 mg 8
煮て水切りした枝豆、1/2カップ 0.05 mg 2
調理して水切りした冷凍のライマメ、1/2カップ 0.1 mg 6

※  %DV =  一日の摂取量(Daily Value)DVは推奨食事許容量(RDA)に基づいた参考数値です。この数値は、食品が特定の栄養を多く含むか少ないかを消費者が判断する際に役立つように開発されました。ビタミンB6のDVは、2.0ミリグラムです。食品ラベルの栄養成分表示に掲載された%DVは、一食分がDVの何%を含んでいるか示しています。%DVは、2,000カロリーの食事に基づいています。個々人のDVは、それぞれに必要なカロリーが違うため、これより高いかあるいは低くなります。%DVが低い食品も、健康的な食事になります。

この概況報告書は、ミッドランド州べセスダの国立衛生研究所(NIH)ワレングラントマグヌソン臨床センターの臨床栄養サービスが、NIH局長室のサプリメント局(ODS)との協力で開発しました。

ODSの任務は、サプリメントの知識や理解を深めるために、科学的な情報を評価し、また、リサーチを奨励、支援したり、リサーチ結果を普及させて公衆を教育することです。そうすることで、アメリカ人に生活の質や健康の向上を促していきます。

臨床栄養サービスとODSは、この概況報告書で論じた情報が科学的に正確であることを確実なものとした科学評論の専門家に、感謝の意を表します。


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