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ビタミンB12

ビタミンB12って何?

Vitamin B12: What is it?

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Vitamin B12: What is it?(ビタミンB12って何?)ビタミンB12って何?

●Vitamin B12: What is it?

ビタミンB12は、コバラミンとも呼ばれ、健康にとって大切な成分です。

このビタミンは、神経細胞や赤血球を良好に維持し、全ての細胞の中にある遺伝子データDNAを作るために必要です。

ビタミンB12は、食品の中でタンパク質と結びついています。

胃酸は、消化している最中にタンパク質からB12を放出します。

B12は、一旦放出されると、血流に吸収される前に、内因子(胃の粘膜から分泌される糖タンパク質、腸からのビタミンB12の吸収に関与する)と呼ばれる成分と結合します。

 

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What foods provide vitamin B12?(ビタミンB12の供給源は?)ビタミンB12の供給源は?

●What foods provide vitamin B12?

ビタミンB12は、魚やミルク、乳製品、卵、牛豚肉、鶏肉などの動物性食品にもともと含まれています。

朝食用強化シリアルは、ビタミンB12の優れた供給源で、特に菜食主義者には、重要な食品です。

精選されたビタミンB12の供給源の表は、B12を含む食品源を示しています。

 

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What is the Recommended Dietary Allowance for vitamin B12 for adults?(成人のビタミンB12の推奨栄養所要量はどれくらい?)成人のビタミンB12の推奨栄養所要量はどれくらい?

●What is the Recommended Dietary Allowance for vitamin B12 for adults?

推奨栄養所要量(RDA)は、年齢別、男女別におけるほぼ全ての(97-98%)健康な人が必要とする栄養を十分に満たす一日の平均食事摂取量です。

1998年成人のビタミンB12のRDA(マイクログラムで表示)
年齢 男性 女性 妊婦 授乳婦
19-50歳 2.4 mcg 2.4 mcg    
全年齢     2.6 mcg 2.8 mcg
全国衛生栄養検査に関する調査(NHANES III-1998-91)と個人別栄養摂取の継続調査(CSFII 1994-96)の2つの全国調査の結果によると、大部分の男女は、推奨されているビタミンB12の所要量を摂っています。

 

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When is a deficiency of vitamin B12 likely to occur?(ビタミンB12欠乏症は、いつ起こりやすい?)ビタミンB12欠乏症は、いつ起こりやすい?

●When is a deficiency of vitamin B12 likely to occur?

大部分のアメリカ人の食事は、ビタミンB12の推奨所量を満たしています。しかし、食品からB12を吸収することができない場合、欠乏症が起こるかもしれません。

また、動物性食品や強化食品を含まない食事をしている人は、欠乏症になる可能性があります。

一般に、ビタミンB12欠乏症になる人の大部分は、胃腸障害の可能性があり、それがビタミンB12の吸収を制限していると思われます。

時々、こうした胃腸障害の唯一の症状が、B12欠乏症による貧血として出ることがあります。

B12欠乏症の特徴は、疲れ、倦怠感、吐き気、便秘、ガスで腹が張る、食欲不振、体重の減少などです。

また、欠乏症は、手足のしびれや痛みなどの神経症状を引き起こします。

B12欠乏症の他の症状には、平衡感覚失調、ふさぎこみ、意識レベルの低下、記憶力の低下、口や舌の痛みがあります。

また、このうちいくつかの症状は、ビタミンB12欠乏症以外のさまざまな病気にも見られます。

医師にこうした症状を診断してもらい、適切な治療を受けることが大切です。

 

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Who may need a vitamin B12 supplement to prevent a deficiency?(欠乏症を予防するために、ビタミンB12のサプリメントが必要なのはどんな人たちですか?)欠乏症を予防するために、ビタミンB12のサプリメントが必要なのはどんな人たちですか?

●Who may need a vitamin B12 supplement to prevent a deficiency?

悪性貧血の人

悪性貧血は、通常、胃の中にある成分、内因子(胃の粘膜から分泌される糖タンパク質)が不在のとき起こる貧血です。

ビタミンB12は、身体に吸収され使われる前に、内因子と結びつきます。

内因子の不在は、B12の正常な吸収を妨げ、悪性貧血を引き起こします。

悪性貧血の人は、通常、ビタミンB12の筋肉注射が必要です。

悪性貧血は慢性的症状であり、医師の監視が必要であることを覚えておいてください。

悪性貧血の人は、生涯にわたってビタミンB12を補完的に摂取しなくてはなりません。

過度の飲酒は、手足に異常な感覚を引き起こす神経障害になる恐れがあります。

貧しい食事はこうした神経障害の一因となりますが、ビタミンB6を含むサプリメント摂取が、この病気の予防となったり、危険性を低下させるかもしれません。

胃腸障害のある人

胃や小腸の障害がある人は、体内の良好なビタミンB12貯蔵量を維持するために必要な量を食品から吸収していないかもしれません。

スプルー(主に熱帯地方に起こる慢性疾患)やツェリアキー(小児の慢性栄養障害)は、コムギやコムギ製品に含まれるタンパク質のアレルギーによって引き起こされる腸障害です。

クローン病(胃や小腸の局部的炎症)も、ビタミンB12の全身吸収不良を引き起こします。

胃や小腸内の過度のバクテリアも、ビタミンB12の吸収を低下させます。

胃の全部または一部を切除する手術など胃腸管の外科手術により、しばしば、胃酸や内因子を分泌する細胞も失われます。

腸の末端部である回腸の外科手術による切除も、B12の吸収不良という結果を招きます。

こうした手術を経験した人は、通常、欠乏症を予防するために、生涯にわたってB12の補完的摂取が必要です。

50歳以上の成人

ビタミンB12は、内因子と結びつき体内に吸収される前に、食品に含まれるタンパク質から分離されなくてはなりません。

胃内のバクテリアの過度の成長や/もしくは萎縮性胃炎は、成人におけるビタミンB12欠乏症の一因となります。食品に含まれるタンパク質からビタミンB12を分離するために必要な胃酸の分泌を制限するからです。

こうした症状のある50歳以上の成人は、強化食品やサプリメントからB12を吸収できます。

医療従事者は、50歳以上の成人に、サプリメントやビタミンB12の強化食品からビタミンB12を摂取するように助言してもいいでしょう。高齢者の10-30%は、食品に含まれたビタミンB12を吸収できない可能性があるからです。

菜食主義者

肉や魚、卵、牛乳、乳製品、B12強化食品を食べない菜食主義者は、全然ビタミンB12を摂取していないことになり、欠乏症の危険性が非常に高くなります。

成人が菜食主義の食事を摂るようになっても、欠乏症の症状がなかなか現れないことがあります。通常、正常なB12の体内貯蔵を激減させるには、何年もかかるからです。

しかし、B12欠乏症の症状は(しばしば神経系の発達遅延を引き起こします)、徹底した菜食主義に従う母親の子供やそうした母親に母乳で育てられている乳児に、すぐさま現れます。

強化シリアルは、ビタミンB12の数少ない植物性食品供給源です。また、卵や牛乳、乳製品を食べない菜食主義者にとって、大切なB12の供給源です。

ビタミンB12で強化された植物性食品を食べない菜食主義の成人は、B12を含むサプリメントを摂取することを考えなくてはなりません。

菜食主義の母親は、自分の乳児や子供の適切なビタミンB12の補完について小児科医に相談すべきでしょう。

注意:葉酸はビタミンB12欠乏症の症状を隠しているかもしれません。

葉酸は、ビタミンB12欠乏症によって生じた貧血を改善できます。

しかし、葉酸は根本原因であるB12欠乏症を改善することはありません。

 

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Permanent nerve damage can occur if vitamin B12 deficiency is not treated.(ビタミンB12欠乏症は、治療されない場合、永久的な神経の損傷を引き起こします。)ビタミンB12欠乏症は、治療されない場合、永久的な神経の損傷を引き起こします。

●Permanent nerve damage can occur if vitamin B12 deficiency is not treated

食品やサプリメントからの葉酸摂取は、一日1000マイクログラムを超えるべきではありません。葉酸の多量摂取は、ビタミンB12欠乏症が身体に引き起こす症状を隠してしまうからです。

50歳以上の成人は、ビタミンB12サプリメントを摂取せずに葉酸を摂取することは望ましいか、医師に助言を求めましょう。

 

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What is the relationship between vitamin B12, homocysteine, and heart disease?(ビタミンB12とホモシステインと心臓病の関係)ビタミンB12とホモシステインと心臓病の関係

●What is the relationship between vitamin B12, homocysteine, and heart disease?

ビタミンB12や葉酸、ビタミンB6の欠乏症は、普通、血液中にあるアミノ酸の一種、ホモシステインの血中濃度を高める可能性があります。

ホモシステインの血中濃度が増加するだけで、心臓病や脳卒中の危険因子になり得るという証拠があります。

それによると、ホモシステインの血中濃度が高くなると、冠状動脈が損傷したり、血小板と呼ばれる血液の凝固細胞が凝集して固まりやすくなります。

しかし、現在のところ、ビタミンでホモシステインレベルを低くすれば、心臓病の危険性が低下すると示唆する証拠は入手できていません

ビタミンB12や葉酸、ビタミンB6のサプリメントが、心臓病を防ぐ一助となるかどうかを判断するために、臨床的介入試験が必要とされています。

 

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What is the health risk of too much vitamin B12?(過剰なビタミンB12摂取が健康に及ぼす害とは?)過剰なビタミンB12摂取が健康に及ぼす害とは?

●What is the health risk of too much vitamin B12?

ビタミンB12は、毒性の危険性が非常に低い成分です。

医学協会は、「健康な人において食品やサプリメントからのビタミンB12摂取が引き起こすと思われる副作用はありません」と明言しています。

「当協会は、50歳以上の成人は、ビタミンB12のほとんどをサプリメントや強化食品から摂取することを推奨します。この年齢層は、無強化食品からB12を吸収することができにくいからです」。

 

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Selected Food Sources of Vitamin B12(精選されたビタミンB12の供給源)精選されたビタミンB12の供給源

●Selected Food Sources of Vitamin B12

2000年アメリカ人のための食事ガイドラインが明言しているように、「食品には、それぞれ異なった栄養が含まれています。必要とする栄養が全て含まれているような食品は、1つとしてありません」。

次に掲げる表が示しているように、ビタミンB12は、動物性食品にもともと含まれています。

また、朝食用強化シリアルなどの強化食品にも含まれています。

健康な食事作りについてのさらなる情報は、アメリカ人のための食事ガイドラインや食品ガイドピラミッドを参照して下さい。

ビタミンB12の供給源
食品 含有量(mcg) %DV ※
すぐ食べられる100%強化シリアル、3/4カップ 2 mcg 100
新鮮な皮つき焼きジャガイモ 0.7 mcg 35
生のバナナ、Mサイズ一本 0.68 mcg 34
缶入りヒヨコ豆、1/2カップ 0.57 mcg 30
調理した皮なしの鶏の胸肉、1/2胸 0.52 mcg 25
すぐ食べられる25%強化シリアル、3/4カップ 0.5 mcg 25
インスタントの強化オートミール、1袋 0.42 mcg 20
調理された豚の腰肉、赤身のみ、約85g 0.42 mcg 20
調理された外ももの一部の赤身肉を使ったロースとビーフ、約85g 0.32 mcg 15
調理されたニジマス、約85g 0.29 mcg 10
乾燥して焼いたひまわりの種、約28g 0.23 mcg 8
調理された冷凍のホウレンソウ、1/2カップ 0.14 mcg 10
缶入りトマトジュース、約177ml 0.2mcg 10
スライスした生のアボガド、1/2カップ 0.2mcg 10
調理されたベニザケ、約85g 0.19mcg 10
水煮缶の水切りしたツナの固まり、約85g 0.18mcg 10
精製していないムギぬか、1/4カップ 0.18 mcg 10
よく練られたピーナッツバター、2テーブルスプーン 0.15 mcg 8
イギリス/イラン産くるみ、約28g 0.15 mcg 8
煮て水切りした枝豆、1/2カップ 0.05 mcg 2
調理して水切りした冷凍のライマメ、1/2カップ 0.1 mcg 6

 

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What is the health risk of too much vitamin B6 ? (過剰なビタミンB6摂取が健康に及ぼす害とは?)過剰なビタミンB6摂取が健康に及ぼす害とは?

●What is the health risk of too much vitamin B6 ?

過剰なビタミンB6の摂取は、手足の神経障害を引き起こす可能性があります。

この神経障害は、通常、ビタミンB6のサプリメントの多量摂取と関係があり、サプリメントの摂取を止めれば、症状は改善します。

医学協会によれば、「一日500mg以下の量で、神経障害が引き起こされるという報告がいくつかあります」。

先にも述べたように、医学協会の食品栄養委員会は、全ての成人におけるビタミンB6の許容上限レベル(UL)を一日100mgと設定しました。

「摂取がULを超えれば、副作用の危険性は高まります」。

 

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Selected Food Sources of vitamin B6(精選されたビタミンB6の供給源)精選されたビタミンB6の供給源

●Selected Food Sources of vitamin B6

2000年アメリカ人のための食事ガイドラインは次のように述べています。「食品には、それぞれ異なった栄養が含まれています。必要とする栄養が全て含まれているような食品は、1つとしてありません」。

以下の表にあるように、ビタミンB6はさまざまな食品に含まれています。

朝食用強化シリアル、サケやツナなどの魚、豚肉や鶏肉、バナナ、マメやピーナッツバターなどの食品、また、野菜の多くは、ビタミンB6の供給源です。

健康な食事作りについてのさらなる情報は、アメリカ人のための食事ガイドラインや食品ガイドピラミッドを参照して下さい。

ビタミンB6の供給源
食品 含有量(mcg) %DV ※
調理された牛のレバー、約85g 60 mcg 1000
100%強化された朝食用シリアル、3/4カップ 6 mcg 100
調理されたニジマス、約85g 5.3 mcg 90
調理されたベニザケ、約85g 4.9 mcg 80
調理された牛肉、約85g 2.1 mcg 35
25%強化された朝食用シリアル、3/4カップ 1.5 mcg 25
調理されたコダラ、約85g 1.2 mcg 20
パン粉でまぶし揚げたハマグリ、3/4カップ 1.1 mcg 20
パン粉をまぶして揚げた牡蠣、6個 1 mcg 15
水煮缶入り白ツナ、約85g 0.9 mcg 15
牛乳、1カップ 0.9 mcg 15
ヨーグルト、約85g 0.9 mcg 15
調理された豚肉、約85g 0.6 mcg 10
卵、Lサイズ1個 0.5 mcg 8
アメリカンチーズ、約28g 0.4 mcg 6
調理された鶏肉、約85g 0.3 mcg 6
チェーダーチーズ、約28g 0.2 mcg 4
モッツァレッラチーズ、約28g 0.2 mcg 4

※  %DV=  一日の摂取量(Daily Value)DVは推奨食事許容量(RDA)に基づいた参考数値です。この数値は、食品が特定の栄養を多く含むか少ないかを消費者が判断する際に役立つように開発されました。ビタミンB12のDVは、6.0ミリグラムです。食品ラベルの栄養成分表示に掲載された%DVは、一食分がDVの何%を含んでいるかを示しています。%DVは、2,000カロリーの食事に基づいています。個々人のDVは、それぞれに必要なカロリーが違うため、これより高いかあるいは低くなります。%DVが低い食品も、健康的な食事になります。)

この概況報告書は、ミッドランド州べセスダの国立衛生研究所(NIH)ワレングラントマグヌソン臨床センターの臨床栄養サービスが、NIH局長室のサプリメント局(ODS)との協力で開発しました。

ODSの任務は、サプリメントの知識や理解を深めるために、科学的な情報を評価し、また、リサーチを奨励、支援したり、リサーチ結果を普及させて公衆を教育することです。そうすることで、アメリカ人に生活の質や健康の向上を促していきます。

臨床栄養サービスとODSは、この概況報告書で論じた情報が科学的に正確であることを確実なものとした科学評論の専門家に、感謝の意を表します。


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