私たちが新しく親になった時に例外なく感じること、それは乳児の食事がいかに時間を費やす世話であるかということです。お腹がすくと時間も場所も関係なく泣き叫ぶ小さな命を、私たちはどのように護り、どのようにお腹を満たしてあげればよいのでしょうか。
まず決めなければいけない大切な事柄は、母乳にするかそれとも調整粉乳(粉ミルク)を与えるかということです。子どもの将来を考え、乳児期から思春期にかけてどのような食生活をしていくのかをイメージしましょう。産まれつき好き嫌いのある赤ちゃんはいません。好き嫌いが多い子どもになってしまわないように、食に関することすべてを私たちに依存する赤ちゃんの頃は、親がしっかり気配りをする必要があります。食育は既に始まっているのです!
赤ちゃんの授乳には母乳と調整粉乳のどちらがいいでしょうか?このような質問をされた場合、答えは母乳だとほとんどの人が答えるでしょう。母乳がいいということは常識として広く知れわたっています。ところで、いったい母乳の何が優れているのかご存知ですか?きっとあなたが知っている以上に、母乳には驚くべき力がたくさん備わっています!
授乳の期間は大体1歳になるまでです。母乳の中でも、出産後3~5日間分泌する母乳のことを初乳といいます。初乳は免疫物質が 含まれ栄養価が非常に高いので、新生児に必ず飲ませたい母乳です。10日後くらいから分泌する母乳のことは成乳と呼ばれます。
授乳の間隔は乳児のリズムに合わせて、欲しがる時に欲しいだけ飲ませる自律授乳です。出生後最初の24時間は少なくとも7・8回、あるいは赤ちゃんが求めるならそれ以上の回数を授乳しましょう。最初の数日間は、赤ちゃんが4時間以上寝ている場合には起こしてでも授乳する方がいいでしょう。一回の授乳時間は15分以内が目安です。授乳時間が長すぎる場合、頻繁に泣いてすぐに母乳を要求する場合、排便や排尿が少ない場合には、母乳不足がうたがわれます。
赤ちゃんが成長するにつれて徐々に一日の授乳リズムが安定していきます。以下に授乳の時期や間隔についてまとめた表がありますので参考にしてください。なお、母乳が不足したり、なんらかの理由で母乳を飲ませることができないときには育児用調整粉乳を使用しますが、授乳の間隔は母乳と基本的に同じと考えて下さい。調整粉乳については次回詳しくお伝えします。
【授乳の進め方の目安(~5ヶ月頃まで)】
| 出生後の時期 および月齢 |
出生後~ 3・5日 |
4・5日後~ 1ヶ月頃 |
2~3ヵ月頃 | 3ヶ月以降 | 5ヶ月以降 |
| 食事形態 | 母乳(初乳) | 母乳(成乳)もしくは育児用調整粉乳 | 母乳+離乳食 開始 |
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| 授乳間隔・回数 | 自律授乳 (欲しがる時) |
3時間おき (1日6~8回) |
3~4時間おき (1日6回) |
4時間おき (1日5回) |
母乳:3・4回 離乳食:1・2回 (1日あたり) |
医学顧問委員会の委員長として、栄養補助食品会社であるUSANA、Health Sciences社及びサーブのスポークスマンとしてアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド及び日本各地で、医師、保険専門家はもとより、子どもたちの両親をも対象にして、子ども栄養学に関しての講義をして廻る。
著書に『How to Get Kids to Eat Great & Love It!』
平成10年昭和大学医学部卒業。大学病院勤務を中心に、千葉県こども病院未熟児新生児科でこども専門医療に従事、町田市民病院小児科などで地域医療にも関わる。2001年から沖縄県石垣島の県立八重山病院で離島医療に携わる。2002年、アレルギーの専門病院である国立病院機構相模原病院の小児・小児アレルギー科へ配属。最先端の気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの治療に関わる。子どもにとって何が一番よいのかを常に考えながら、代替医療、統合医療を積極的に取り入れている。
http://www.tama-garden.com/
平成17年立教大学コミュニティ福祉学部卒業。平成19年東京国際大学大学院臨床心理学研究科修士課程卒業。メディカルサプリメント指導士。児童福祉司。食育指導士。プレイセラピーや発達心理学を学び、小学校でスクールカウンセラーとして子どもの心理面のケアを行う一方で、食育・栄養学などの知識も有し、心身両面からの治療および発達支援を研究している。