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サプコミトップ > 健康管理 > 子供食育健康情報 > レッスン8:赤ちゃんのための食育講座(1)~母乳の持つ神秘的な力~

レッスン8赤ちゃんのための食育講座(1)
~母乳の持つ神秘的な力~

すべてを親にゆだねる赤ちゃん

私たちが新しく親になった時に例外なく感じること、それは乳児の食事がいかに時間を費やす世話であるかということです。お腹がすくと時間も場所も関係なく泣き叫ぶ小さな命を、私たちはどのように護り、どのようにお腹を満たしてあげればよいのでしょうか。

子どもの食育情報

まず決めなければいけない大切な事柄は、母乳にするかそれとも調整粉乳(粉ミルク)を与えるかということです。子どもの将来を考え、乳児期から思春期にかけてどのような食生活をしていくのかをイメージしましょう。産まれつき好き嫌いのある赤ちゃんはいません。好き嫌いが多い子どもになってしまわないように、食に関することすべてを私たちに依存する赤ちゃんの頃は、親がしっかり気配りをする必要があります。食育は既に始まっているのです!

母乳VS調整粉乳

赤ちゃんの授乳には母乳と調整粉乳のどちらがいいでしょうか?このような質問をされた場合、答えは母乳だとほとんどの人が答えるでしょう。母乳がいいということは常識として広く知れわたっています。ところで、いったい母乳の何が優れているのかご存知ですか?きっとあなたが知っている以上に、母乳には驚くべき力がたくさん備わっています!

1健康上の利点!
母乳には様々な感染症から赤ちゃんを守る役目を担う白血球が含まれています。赤ちゃんの免疫力をUPさせてくれます。ほかにも、母乳で育った子どもたちは、知的能力に優れ、それが青年期まで継続するという研究もあります。
2栄養上の利点!
母乳は、厳密に言うと他のどんな調整粉乳にもまねできないものです。赤ちゃん用のミルクを扱うメーカーは、常に完全な母乳代替物を作り出そうと努力していますが、まだそこまで到達していないのが現状です。人工の鉄分・亜鉛などのミネラル成分に比べて、母乳に含まれるミネラルはより吸収されやすくなっています。
3アレルギーの発症を遅らせる、または症状をやわらげる!
母乳はめったに新生児にアレルギー反応を引き起こしません。もしアレルギーの症状が表れたら、まずお母さん自身の食生活を見直し、アレルギー源と思われる食物を食べないようにしましょう。(乳児のアレルギーについては別の機会に詳しくお伝えします)
4消化しやすく便秘になりにくい!
粉ミルクを飲む赤ちゃんはたまに便秘になりますが、母乳を飲むあかちゃんはめったに便秘をしません。月齢1ヶ月未満でうんちの回数が少ない赤ちゃんは、授乳量が十分でない可能性があります。
5便利でしかも経済的!
母乳は温めたり哺乳瓶に入れたりする必要がありませんし、なによりお金がかかりません!母乳は家計にもやさしいのです。
6お母さんと赤ちゃんのこころの絆を強める!
これは、母乳でない場合に母子の絆が形成されないという意味ではありません。ただ、母乳の場合、より母子の絆を強めることが容易になるということです。母乳を与えている母親の体内にはあるホルモンが生産されます。それは、幸福ホルモンともよばれるエンドルフィンという物質で、お母さんに幸福感をもたらします。育児による疲れが癒され、赤ちゃんに対しての愛情が授乳によって自然に促進されるのです。
7赤ちゃんを風味の変化にならす!
母乳の風味は母親の食生活に依存しているので、母親の食生活が変わると赤ちゃんは より幅の広い風味を経験することになります。これによって、子どもが大きくなって から新しい食物や風味に適応しやすくなります。つまり、好き嫌いの少ない子に育つ第一歩であるといえるでしょう。
8飲みすぎを起こしにくい!
哺乳瓶でミルクを飲むと赤ちゃんが一気に全部飲んでしまう可能性がありますが、母乳の場合は適量をいつでもあたえることができるので、与えすぎてしまう危険は少なくなります。
9お母さんにとっての利点!
母乳を授乳することには、出産後の出血を抑える効果があります。母体に子宮収縮ホ ルモンが分泌され、これが子宮の筋肉を収縮させて、大出血の危険を減らすのです。 他にも、母乳による授乳は予備の脂肪を消費するので、体重の減量が楽になります。

母乳を与える期間や間隔は?

授乳の期間は大体1歳になるまでです。母乳の中でも、出産後3~5日間分泌する母乳のことを初乳といいます。初乳は免疫物質が 含まれ栄養価が非常に高いので、新生児に必ず飲ませたい母乳です。10日後くらいから分泌する母乳のことは成乳と呼ばれます。

子どもの食育情報

授乳の間隔は乳児のリズムに合わせて、欲しがる時に欲しいだけ飲ませる自律授乳です。出生後最初の24時間は少なくとも7・8回、あるいは赤ちゃんが求めるならそれ以上の回数を授乳しましょう。最初の数日間は、赤ちゃんが4時間以上寝ている場合には起こしてでも授乳する方がいいでしょう。一回の授乳時間は15分以内が目安です。授乳時間が長すぎる場合、頻繁に泣いてすぐに母乳を要求する場合、排便や排尿が少ない場合には、母乳不足がうたがわれます。

赤ちゃんが成長するにつれて徐々に一日の授乳リズムが安定していきます。以下に授乳の時期や間隔についてまとめた表がありますので参考にしてください。なお、母乳が不足したり、なんらかの理由で母乳を飲ませることができないときには育児用調整粉乳を使用しますが、授乳の間隔は母乳と基本的に同じと考えて下さい。調整粉乳については次回詳しくお伝えします。

【授乳の進め方の目安(~5ヶ月頃まで)】

出生後の時期
および月齢
出生後~
3・5日
4・5日後~
1ヶ月頃
2~3ヵ月頃 3ヶ月以降 5ヶ月以降
食事形態 母乳(初乳) 母乳(成乳)もしくは育児用調整粉乳 母乳+離乳食
開始
授乳間隔・回数 自律授乳
(欲しがる時)
3時間おき
(1日6~8回)
3~4時間おき
(1日6回)
4時間おき
(1日5回)
母乳:3・4回
離乳食:1・2回
(1日あたり)

本日のおさらい

  • その1:母乳にするかミルクするかは重大な決断!可能な限り母乳を与えよう!
  • その2:母乳は健康面・栄養面・心理面・社会面などにおいて幅広く長所を持つ!
  • その3:授乳間隔の目安を知り、赤ちゃんに適切な食生活を!
Dr. Christine Wood
著者:Christine Wood医学博士

医学顧問委員会の委員長として、栄養補助食品会社であるUSANA、Health Sciences社及びサーブのスポークスマンとしてアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド及び日本各地で、医師、保険専門家はもとより、子どもたちの両親をも対象にして、子ども栄養学に関しての講義をして廻る。
著書に『How to Get Kids to Eat Great & Love It!』

杉原桂
監修:多摩ガーデンクリニック 杉原桂 小児科院長

平成10年昭和大学医学部卒業。大学病院勤務を中心に、千葉県こども病院未熟児新生児科でこども専門医療に従事、町田市民病院小児科などで地域医療にも関わる。2001年から沖縄県石垣島の県立八重山病院で離島医療に携わる。2002年、アレルギーの専門病院である国立病院機構相模原病院の小児・小児アレルギー科へ配属。最先端の気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの治療に関わる。子どもにとって何が一番よいのかを常に考えながら、代替医療、統合医療を積極的に取り入れている。
http://www.tama-garden.com/

寺井まりこ
編集:寺井まりこ(日本サプリメント評議会)

平成17年立教大学コミュニティ福祉学部卒業。平成19年東京国際大学大学院臨床心理学研究科修士課程卒業。メディカルサプリメント指導士。児童福祉司。食育指導士。プレイセラピーや発達心理学を学び、小学校でスクールカウンセラーとして子どもの心理面のケアを行う一方で、食育・栄養学などの知識も有し、心身両面からの治療および発達支援を研究している。

【参考文献】
  • Christine Wood,M.D.(2002)「How to get Kids To Eat Great and Love It!」Griffin Publishing Group

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