脂肪と聞くと、多くの人が「肥満」「ダイエットの敵」などと嫌がりますが、そもそも私たちの身体が機能するにはその脂肪が必要だということを忘れてはいけません。
特に2歳未満の子どもたちが低脂肪の食生活を送るのはとても危険です。
お母さんがダイエットに夢中で、子どもにも極端に脂肪をカットした食事を与えたり、子どもが将来肥満にならないようにとむやみやたらと脂肪が少ないメニューにこだわったりしていませんか?本当に問題なのは、私たちが間違った種類の脂肪を摂取しがちだということなのです!
なぜ子どもに脂肪が必要なのか、どんな種類の脂肪が必要とされているのか、さっそく見ていきましょう。
成人の場合、脳は体重の2%を占め、総エネルギーの20%を消費します。では胎児の場合はどうでしょう?胎児の脳は体重の16%以上、成長のためのエネルギーの約70%を消費。しかも、その脳の約60%が脂肪からできています。
出生から1歳になるまでの間に、脳はその大きさを3倍にします。脳の成長ために必要とされるものはもちろん脂肪です。母乳はその40%~50%が脂肪なので、大自然がいかにして脳の発達のために正しい構成を創り出しているか、あらためて感心させられます。
乳児の脳の発達と、様々な種類の脂肪がどのように関連しているかについて、研究が進むにつれて徐々に明らかになってきました。具体的にどのような研究結果があるのかを以下に挙げてみました。
脂肪が子どもにとって欠かせない栄養素であることは分かってきました。では次に、「DHA」「n-3系列」など、脂肪を分類する用語について解説します。
① 飽和脂肪酸とは、摂りすぎると心臓病や脳梗塞の発症と関係があるといわれている脂肪のことです。肉類・牛乳・バター・ファーストフードの揚げ物など、多くの加工食品に含まれています。
② 不飽和脂肪酸こそ私たちが注目すべき脂肪の種類です。適度に摂取することで、動脈硬化を予防してくれます。その中でも、多価不飽和脂肪酸に分類されるn-3系列、n-6系列の脂肪酸は、体内で合成されない(またはされにくい)ものなので、
必須脂肪酸と呼ばれ、食品からの摂取が欠かせません。
n-6系列は比較的摂取しやすいと言われている一方で、n-3系列は非常に摂取するのが難しく、現代人が不足しがちだと言われています。そこで、n-3系列をより多く含む食品を紹介します。子どもの食にかかわっている人は、脂肪の種類や必須脂肪酸が多く含まれる食材のことをきちんと学び、普段の食事から気をつけていきましょう。授乳中のお母さんたちは特に意識しながら摂取しましょう。
医学顧問委員会の委員長として、栄養補助食品会社であるUSANA、Health Sciences社及びサーブのスポークスマンとしてアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド及び日本各地で、医師、保険専門家はもとより、子どもたちの両親をも対象にして、子ども栄養学に関しての講義をして廻る。
著書に『How to Get Kids to Eat Great & Love It!』
平成10年昭和大学医学部卒業。大学病院勤務を中心に、千葉県こども病院未熟児新生児科でこども専門医療に従事、町田市民病院小児科などで地域医療にも関わる。2001年から沖縄県石垣島の県立八重山病院で離島医療に携わる。2002年、アレルギーの専門病院である国立病院機構相模原病院の小児・小児アレルギー科へ配属。最先端の気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの治療に関わる。子どもにとって何が一番よいのかを常に考えながら、代替医療、統合医療を積極的に取り入れている。
http://www.tama-garden.com/
平成17年立教大学コミュニティ福祉学部卒業。平成19年東京国際大学大学院臨床心理学研究科修士課程卒業。メディカルサプリメント指導士。児童福祉司。食育指導士。プレイセラピーや発達心理学を学び、小学校でスクールカウンセラーとして子どもの心理面のケアを行う一方で、食育・栄養学などの知識も有し、心身両面からの治療および発達支援を研究している。