母乳あるいは粉ミルクの時期を経て、生後5ヶ月頃からいよいよ離乳が始まります。そろそろ固形物を与えてもいい時期かしら、でもいったいいつから始めればいい?何を与えればいい?どうやって与えればいい?離乳食は特に新米お母さんの頭を悩ませます。そんな風に頭がハテナいっぱいでパンクしてしまわないよう、今回は離乳食に関するあれこれを分かりやすくお伝えしましょう。
【離乳の定義】
1995年『離乳の基本』(厚生省/現厚生労働省)より引用
生後5ヶ月前後の赤ちゃんの育児に奮闘中の親は、赤ちゃんが固形物を受け入れる用意が出来たかどうか、そのタイミングを見つけなければなりません。一般的には5,6ヶ月頃から導入するよう勧められています。
実は1950年代は生後1,2ヶ月で固形物が与えられていました。ですから、子煩悩のおじいいちゃんおばあちゃんの中には、早いうちから孫に離乳食を勧める人がいるかもしれません。しかし、現代ではそれほど早くから固形物を与えない方が良いことが医学的に明らかにされています。
まず、早すぎる離乳食はアレルギー反応を引き起こす可能性が高まります。
これはレッスン12のおさらいになりますので、忘れてしまった人はもう一度確認して思い出してください。もう1つの懸念は、赤ちゃんが満腹であることを伝える術を身につけていない段階で離乳食を始めてしまうパターンです。未熟な乳児の口にスプーンで食べ物を与えると、いつまで与えればいいのかの見極めが難しく、食べ過ぎの習慣を身につけさせてしまう恐れがあります。
今から挙げる項目は、赤ちゃんが固形物を受け入れる「そぶり」のいくつかです。これらの「そぶり」を参考にして、離乳食開始のタイミングを見計らいましょう。ただし、これらの「そぶり」すべてが赤ちゃんに見られるまで固形物を与えてはいけないわけではありませんので、あまり神経質になるすぎるのも禁物です。
まずは練習もかねて果汁や野菜スープのスープのみから始めます。できるだけ国産で安全・新鮮なものを使用しましょう。スプーンに慣れることを目的とし1さじから与えます。続いておかゆや野菜スープの具をすりつぶしドロドロにしたものを与えるのが一般的です。アメリカの場合、多くの小児科医は米のシリアルを推薦しています。乾燥した米のシリアルを母乳もしくは調製粉乳と混ぜて柔らかくし、スプーンに一杯分を与えることから始めるそうです。
生後半年のこの時期には体内に蓄えられていた鉄分がちょうど枯渇し始める頃です。栄養のバランスを見ながら、鉄分やその他不足しがちなたんぱく質、カルシウムを補給します。様子をみながら徐々に新しい種類の食材を試していくのです。
ここで悩むのは、既成のベビーフードを使うか自分で手作りするかだと思います。既製品は便利で時間をとらないという利点があり、一方手作りには既製品よりも栄養価が高く、食品の選択肢も広がるという長所があります。これに関しては、口をすっぱくして自分で作れとは言いません。時間的余裕や金銭面を踏まえ、あなた自身の考え方に応じて決めるのが一番です。市販のインスタントを選ぶ際には、伝統的な一流ブランドかあるいは有機の離乳食ブランドを選ぶのがよいでしょう。
初めて固形物を口にした時の赤ちゃんの反応は様々です。スプーンに盛って初めて目の前に差し出されたミルク以外の食べ物に対し、すぐに食べ始める赤ちゃんもいれば、しかめっつらをして拒否するかのような態度を示す赤ちゃんもいます。もしあなたの赤ちゃんが後者の態度をとり、舌で離乳食を押し出したとしてもあわてないで下さい。これは嫌いだからではなく、どうしていいか分からないか、あるいはまったく新しい舌触りに対して反応しているに過ぎません。
離乳食を吐き出してしまう赤ちゃんは、食べ物を舌で後ろへ押し込んだり飲み込んだりするやり方を学ぶ必要がありまず。またスプーンにも慣れる必要があります。無理をして焦る必要はありません。それぞれの赤ちゃんの発達に合わせて根気よく進めていけば問題ありません。
医学顧問委員会の委員長として、栄養補助食品会社であるUSANA、Health Sciences社及びサーブのスポークスマンとしてアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド及び日本各地で、医師、保険専門家はもとより、子どもたちの両親をも対象にして、子ども栄養学に関しての講義をして廻る。
著書に『How to Get Kids to Eat Great & Love It!』
平成10年昭和大学医学部卒業。大学病院勤務を中心に、千葉県こども病院未熟児新生児科でこども専門医療に従事、町田市民病院小児科などで地域医療にも関わる。2001年から沖縄県石垣島の県立八重山病院で離島医療に携わる。2002年、アレルギーの専門病院である国立病院機構相模原病院の小児・小児アレルギー科へ配属。最先端の気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの治療に関わる。子どもにとって何が一番よいのかを常に考えながら、代替医療、統合医療を積極的に取り入れている。
http://www.tama-garden.com/
平成17年立教大学コミュニティ福祉学部卒業。平成19年東京国際大学大学院臨床心理学研究科修士課程卒業。メディカルサプリメント指導士。児童福祉司。食育指導士。プレイセラピーや発達心理学を学び、小学校でスクールカウンセラーとして子どもの心理面のケアを行う一方で、食育・栄養学などの知識も有し、心身両面からの治療および発達支援を研究している。